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インフレ時に注文住宅を建てるのはアリ?ナシ?注文住宅のプロが解説!
2025.04.21

家を建てたい。でも、このインフレで本当に大丈夫?
そんなふうに迷っている方も、今とても多いのではないでしょうか。
ここ数年、住宅業界は大きく揺れています。ウッドショックの影響を皮切りに、木材や鉄鋼などの建築資材が高騰し、人手不足による人件費の上昇も続いています。さらに円安が追い打ちをかけるかたちで、住宅価格はじわじわと上昇中。ニュースでも「家づくりのコストが過去最高に」という話題を見かける機会が増えました。
一方で、住宅ローン金利は比較的落ち着いているものの、今後の見通しは不透明です。少しずつ上昇の兆しも見えていて、「今のうちに動くべきか、それとも待つべきか…」と悩む気持ちはごく自然なもの。だからこそ今回は、「インフレ時に家を建てるのはアリなのか? ナシなのか?」をテーマに、メリット・デメリットをわかりやすく解説していきます♪
インフレと住宅価格、どう関係しているの?
そもそも「インフレ」とは、物価が全体的に上がっていく状態のこと。お金の価値が少しずつ下がり、同じ金額でも買えるモノやサービスの量が減ってしまうという意味です。
住宅業界にとってインフレは非常に大きな影響を及ぼします。家を建てるための資材はほとんどが輸入に頼っており、円安の影響を受けやすい上、輸送コストや燃料費も年々上がっています。また、職人さんの高齢化や若手不足も進み、労働コストが増えているのも現状です。
こうした背景から、注文住宅の価格はこの数年で明らかに上がっています。例えば、以前と同じ間取り・仕様の家でも、数年前より数百万円高くなっているというケースも珍しくありません。
インフレ時に家を建てるメリットとは?
一見、インフレのなかで家を建てるのはハイリスクのように思えます。でも、少し視点を変えてみると、今だからこそ得られるメリットも存在します。
たとえば、今のうちに住宅ローンを固定金利で組んでおけば、毎月の返済額は変わりませんし、もし将来的にインフレが続いていけば、お金の価値は徐々に下がっていくため、ローンの返済は実質的に「軽く感じられる」ようになる可能性があります。これは、インフレが進むと過去の借金の重みが薄れるという現象で、長期ローンを組むうえでは重要なポイントです。
また、住宅は「実物資産」としての価値があります。現金や預金のように目減りするものではなく、むしろインフレのなかでは価値を保ちやすい資産のひとつとされています。特に土地付きの注文住宅なら、将来的な資産価値をキープしやすいという安心感も得られるでしょう。
さらに見逃せないのが、「今後さらに価格が上がるかもしれない」というリスク。今の段階で「高い」と感じても、数年後にはもっとコストが上がっている可能性があります。建てるタイミングを遅らせることで、今よりもさらに高いコストを支払うことになるケースもあります。
インフレ時に家を建てるデメリットと注意点
とはいえ、やはりリスクや注意点もあります。
まず、建築コストは確実に上がっており、以前と同じ家を建てるにはより多くの予算が必要になります。そのため、これまで以上に資金計画が重要になり、無理のないローン設定や予備費の確保が重要となります。
また、資材の納期遅延や職人不足の影響で、工期が長引く可能性もあります。希望の引き渡し時期がある場合は、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
さらに、金利の動向にも目を配る必要があります。今は低金利でも、今後の経済情勢によって金利が上昇する可能性もあり、特に変動金利でローンを組む際は慎重に検討すべきです。
それでも注文住宅が選ばれる理由
では、なぜ多くの人が今も注文住宅を選んでいるのでしょうか?
その理由はとてもシンプルで、「今の自分たちに合った家をつくれる」からです!
例えば、子育てを中心に考えた間取りや、リモートワークに対応できる書斎スペース、省エネ性にこだわった設計など、自分たちの暮らしにぴったりの家をゼロから作ることができます。
賃貸では満たされなかった希望も、注文住宅なら叶えられることが多く、毎日の暮らしがストレスのない快適なものになります。今後数十年を過ごす「人生の拠点」を、妥協なく作れるのはやはり大きな魅力です。

まとめ:インフレでも家を建てるべき?その答えは「あり」
インフレの今、家を建てることは慎重さが求められる選択です。ですが、だからといって「家づくりはやめておいた方がいい」とは一概には言えません。
むしろ、しっかりと資金計画を立て、住宅会社と相談しながら進めていけば、今というタイミングだからこそ得られる価値や安心感もあります。価格がさらに上がってしまう前に理想の住まいを手に入れることは、長い目で見れば賢い選択かもしれません。
注文住宅は、単なる「モノ」ではなく、「これからの暮らし」をつくるもの。
だからこそ、誰かのタイミングではなく、自分たちにとってベストなタイミングで動くことが大切です。